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WEBデザインとクラフィックデザインにはどんな違いがある?

こんにちは!フリーランス1年目WEBデザイナーの香里です。
今回は私の仕事、WEBデザインに関係する話をしていきます。

簡単に言えばWEBデザインも「人が見るものをデザインする」仕事です。
でも他にも人が見るものを作る仕事はたくさんあります。

よく聞かれるのは「グラフィックデザインとWEBデザインの違い」についてです。
では私が考えるそれぞれの仕事に違いについて、紹介していきましょう。

グラフィックデザインは紙、WEBデザインはパソコン画面で提供される

かなり大雑把な分け方になりますが、グラフィックデザインで作られるのは基本的に
人が触ることのできるものです。

簡単に言えばパンフレット、チラシ、雑誌など紙に印刷されて多くの人に提供される
という事が多いものをデザインするのがグラフィックデザインです。

場合によっては洋服の柄、プリントデザインなどをやることもあるのですが。
基本的には紙や布など、人が触ることができるものにデザインをすることを指しています。

これに対してWEBデザインでは基本的にパソコンやスマホなどの画面上で表示される
人が触ることのできないものをデザインしています。

企業のホームページ、WEBチラシ、ブログなども場合によってはデザインしています。
これらのデジタルデータでの提供するものをデザインするのがWEBデザインです。

ある意味ではパソコン画面でもグラフィックと言えるので、大きな意味では
WEBデザインもグラフィックデザインの中の1つなのでしょうが…

一応現在ではグラフィックデザインとWEBデザインは違う意味の言葉として使われる
ということが多くなっています。

更に細かく、それぞれの違いについても説明していきましょう。

グラフィックデザインではCMYKで印刷されるのでRGBと色が違う

先ほどの「提供される媒体が違う」ことにも関係するのがこちら。
それぞれのデザインでは使われているカラーパターンが違う、ということです。

WEBデザインの場合は基本的にパソコンやスマホなどの「画面で表示」されるので
色はいわゆる光の三原色、レッド、グリーン、ブルーのRGBです。

でもグラフィックデザインでは印刷物になることが多いので、色指定は光の三原色
ではなくシアン、マゼンダ、イエローの色の三原色になります。

これにキーカラーと言われるブラック、黒を入れたCMYKと呼ばれるカラーパターンで
指定することになります。

それぞれのカラーパターンでは同じ色の名前でもちょっと色が変わっていることも多く
気をつける必要があります。

でもそれ以上にこのカラーパターンの違いは、それぞれにデザインの違いとして
とても大きな意味があるのです。

WEBデザインではユーザーの媒体によって色が変わることを忘れずに

グラフィックデザインでは関税したものを印刷して複製するのですが、基本的に完成品は
1つということになります。

でもWEBデザインではそれぞれの端末でユーザーが同じデザインを見ることになります。
パソコンやスマホの機種によって画面に表示される色に違いが出る可能性が高いのです。

単純に言えばスマホのiPhoneとAndroidでは画面の発色が違います。
同じ色でも違う色に見える、ということも多いのです。

またユーザーによって画面の明るさを変えている場合も、違う色に見えるということも。
同じホームページのデータでも、見る人の媒体によって変わってしまうのです!

WEBデザインでは色々な人が色々な端末で見る、ということを考えて色指定をすることが
必要になるのです。

完成品が1つのグラフィックデザインに比べると、ターゲット層を絞り込んでから
そのターゲットが使っている端末に合わせたデザインを考えることが必要になります。

その意味ではWEBデザインは使う色を決めるのが難しい、と感じる場合もあります。

WEBデザインではユーザーインターフェースを含めたデザインが必要

グラフィックデザインで作られるものの場合、基本的には手にとった人が何かをする
ということがありません。

書かれている文字を読む、ページをめくるという動きは必要になります。
でもそのために特別に色々と考えることはあまりありません。

読みやすいフォントや文字色を選ぶことくらいでしょうか。
でもWEBデザインではちょっと違うのです。

サイトで考えるなら、ボタンを押して別のページを表示させる。
次のページの文字を表示させるためにクリックをする、というアクションが必要です。

そしてWEBデザインではそれらユーザーが行うアクションのためのボタンなども
合わせてデザインとして考えることが必要になります。

ボタンをどこに置くのか、どんな形にするのか、別のサイトへのリンクをどうするのか。
それらユーザーインターフェース(UI)も考える必要があるのです。

WEBデザインの場合はユーザーが積極的にアクションを起こして、別のページや
関連サイトを見てもらうこともデザインに含まれるのです。

グラフィックデザインでは触ることを考えたデザインが必要

WEBデザインとグラフィックデザインでは画面上での提供と、現物を提供するという
違いがあることは最初に説明しました。

そしてこの「触ることが出来る」という違いがデザインにも関係してきます。
グラフィックデザインでは人が触れる、ということも考えてデザインをしています。

大量に印刷するチラシの場合でも、どんな紙を使うのかを考えることになります。
場合によってはエンボス加工やニス加工など表面を加工した紙を使うこともありますよね。

また写真集では表紙の紙にこだわりを持って作る人もいますし、写真が綺麗に印刷できる
紙を使うということもデザインに含まれてきます。

枚数の多い小冊子では、めくりやすくするための髪質を選ぶこともあります。
また製本方法を決めるのもデザインに含まれてきます。

実際に人が手にとって見るものを作るのがグラフィックデザインです。
出来上がりの「感触」を考えることも必要になるのが大きく違っているのです。

WEBデザインではランディングページが違うことも考えてデザインする

チラシでも裏表の両面に記事を掲載していることは多くあります。
でも基本的には表面から見て裏面へ、という流れは変わりません。

小冊子ならページを飛ばしてみる、ということは基本的に最初に見る時には行わず
順番通りに見ることを前提にデザインが考えられます。

ある程度の「作品のストーリー」と言えるものを、手にとったユーザーは順番に
体験させるためにグラフィックデザインを考えることになります。

でもWEBサイトの場合は、全てのユーザーが必ずトップページから見るわけではなく
ランディングページがユーザーによって違うということは多いのです!

特に検索サイトで特定文字列の検索でヒットしたページに直接移動するなら
トップページを見ることもないということも考えられますよね。

つまりWEBデザインでは基本的に「そのページでストーリーを完結させる」ことを
求められる場合が多いのです。

連続した記事を見せるサイトの場合はちょっと違いますが、トップページ以外から
見た場合でもちゃんと話がわかることをデザインで求められます。

WEBデザインとグラフィックデザインは基本的に別のもの

他にも大きさの違い、グラフィックデザインで作られるチラシなどはB4サイズなど
大きさを決めてデザインをしています。

でもWEBデザインではスクロールさせることが出来るので、あまり大きさに関して
制限を付ける必要はありません。

このように細かい違いはもっとあります。
それほど「WEBデザイン」と「グラフィックデザイン」は違うものとなっています。

デザインをするものの種類も違うので、それぞれに別の技術を求められることも多く
職業としても違うもの、と考える人は多くなりました。

職業として選ぶ時には、WEBデザイナーとグラフィックデザイナーのどちらにするのか
よく考えて選んでください。

WEBデザインとグラフィックデザインで必要になるスキルの違い

WEBデザインとグラフィックデザインの違いについて、大まかなところですが
先ほどの説明で分かってもらえれば嬉しいのですが。

基本的なものが違うので、それぞれをデザインするデザイナーに求められる技術も
当然変わってくることになります。

そこでWEBデザインをするデザイナーとグラフィックデザインをするデザイナーに
求められる技術、スキルについても比較をしてみます。

ただ、今回調べたスキルは「持っていないと仕事ができない」というわけではなく
一般的に必要と言われている技術が多いという印象でした。

中には「持っていれば便利だけど、必要ではない」というスキルもあります。
人やその仕事の状況によっても求められる技術は変わってきます。

でも「最低限あるといいな」というスキルは当然あります。
まずはそれを確認していきましょう。

WEBデザイナーに必要なのはサイトの設計図を作るスキル

WEBデザインをする場合、多くのデザイナーはIllustratorやPhotoshopという
ソフトを使ってデザインしています。

これらのソフトを使いこなすことが出来れば、確かにとても大きな戦力になります。
でも現状プロのデザイナーでもこれらのソフトを完全に使いこなすことは難しいです。

プロでも日々どんなことができるのかを勉強しながら使っているので、ある程度の
知識があれば問題なく仕事をすることは出来ます。

でもソフトの知識が多ければ多いほど、効率よく仕事ができるのは確実です。
出来ればある程度のソフトを使うスキルは欲しいところです。

ただそれ以上に必要とされるのは、実際にサイトを作るときの設計図です。
どんなサイトにするのかを明確に説明できること、これがとても重要なことになります。

そもそもWEBデザイナーは1人でサイトを作るわけではありません。
デザインを決めて、コーダーなどにプログラムを頼むことになります。

デザイナーがコード入力をすることもありますが、基本的にはデザイナーは
どんなデザインでどんなフォントを使うかなどを決めていきます。

他の人が作業しやすいように、しっかりとしたサイトの設計図を作れること。
これがWEBデザイナーに求められるスキルと私は考えています。

グラフィックデザインでは色彩や広告デザインの知識が必要になる

グラフィックデザインでもIllustratorやPhotoshopを使うことは多いです。
これらのスキルがあれば、こちらでも仕事が捗ることは多くなります。

でもやはりグラフィックデザイナーとして必ず持っていることが求められるわけではなく
あると便利、という程度のスキルです。

グラフィックデザイナーとして求められるのは色彩感覚、広く使われている広告デザイン
という知識やスキルになります。

色彩感覚はグラフィックデザインだけではなく、WEBデザインでも必要なのですが。
後から調整ができないグラフィックデザインでは更に重要視されます。

はっきり言えばWEBデザインなら、全部を作り終えた後からでも修正できるので
あまりに奇抜な色彩でもなければ問題ありません。

でもグラフィックデザインの場合、印刷してしまえばコストがかかり修正するにも
更にコストがかかってしまうのです!

修正が難しいグラフィックデザインでは、バッチリ決められる感覚が求められる
という印象です。

それに広告デザインなどで広く使われているものを知っていれば、それとは違う
別のものを作ることや、参考にすることも出来ます。

修正が難しいためにWEBデザインとは違ったスキルを求められるのが
グラフィックデザインなのです。

それぞれのスキルを学ぶために出来ることを考えてみる

ではそれぞれのデザインで必要となるスキルを学ぶためにはどうすればいいのでしょうか。
それぞれのデザイナーになるための方法についても考えてみます。

ちなみにWEBデザイナーとグラフィックデザイナー、それぞれに必要とされる資格は
基本的にはありません。

調理師免許のような国家資格が必要になる、というわけではありません。
ただWEBデザイナーに関しては一応国家資格があります。

特定非営利活動法人インターネットスキル認定普及協会が行っている国家検定の
WEBデザイン技能検定があります。

でもWEBデザイナーになるために絶対に必要という資格ではありません。
持っていると就職に有利になることはあるのですが。

最初からフリーランスでWEBデザイナーを始める気なら気にする必要はありません。
私も持っていないのですが、WEBデザイナーとして生活できていますし。

WEBデザイナーの技術を学ぶスクールに入る

WEBデザイナーになるには、仕事で必要になるスキルを学ぶことができるスクールが
多く開校されています。

ここに入学して、基本的なスキルを学んでから就職をするという方法があります。
私の場合はスクール卒業後すぐにフリーランスとして仕事をはじめました。

授業を受けるためには入学費などが必要になるので、初期費用がかかるという負担は
かなり大きな問題になります。

でもスクールで学ぶことが出来るスキルはとても便利で、即戦力として期待できるので
WEBデザイナーになるためにはおすすめです。

グラフィックデザイナーは美術大学出身者も多い

グラフィックデザイナーにも専門学校があります。
グラフィックデザインを学ぶことができるので、こちらも即戦力として期待されます。

ただWEBデザイナーと同じく入学金や学費が必要になります。
最初にかかるコストが高い、というのはやはり大きな負担になります。

それとグラフィックデザイナーは専門学校だけではなく、美術大学出身という方も
多くいるのが特徴です。

美術大学ではグラフィックデザイン専門学校でもやる「デッサン」や「色彩」などの
授業がもっと多くなる印象です。

更に学校によってはマーケティングやコミュニケーションという授業を受けることが
出来る場合もあります。

専門学校が2年間で卒業ですが、美術大学だと4年間学ぶことが出来るという時間的な
余裕も影響してくると考えられます。

でも学費などかかる費用に関して美術大学はとても高くなります。
負担がかかるためによく考えて結論を出しましょう。

どちらの場合も就職が出来るなら会社に入ってしまうのも方法の1つ

どちらのデザイナーを目指す場合でも、すでにコネなどがあって就職が出来る
という状況なら会社に入ってしまうのもおすすめです。

仕事をしながらデザイナーとして勉強をすればいいだけです。
しかもプロが目の前で仕事をしているので、かなり参考になります。

仕事のやり方を学んで、スキルまで覚えることが出来ます。
さらに就職すれば給料をもらえるので、金銭的な負担はかかりません。

ただし現状として未経験者を採用する会社はほとんどありません。
そのためにスクールや専門学校を卒業した即戦力を探しているのです。

フリーランスで仕事を始める場合でも、全く経験のないデザイナーに仕事を頼む
クライアントがいるとは考えられません。

仕事をしながら書籍などを使って独学で勉強をしてからフリーランスとして働く
という方法もあるのですが…

フリーランスで働く、就職する場合のどちらでもスクールなどで学んでいる方が
有利になるというのは覚えておいてください。

仕事の内容が違うので、自分のやりたいことを選ぶのがおすすめ

WEBデザインとグラフィックデザインの違いについて説明してきました。
基本的に全く違う仕事ということが分かってもらえれば嬉しいです。

ただ最近では紙媒体が少なくなり、グラフィックデザイナーにもWEBデザイナーとして
スキルを求められることもでてきました。

でもグラフィックデザイナーが完全になくなるということは考えにくいです。
現状としてグラフィックデザインもデジタル入稿が行われています。

でもグラフィックデザイナーがDTPに関するスキルが必須とはなっていません。
DTPデザイナーという職業があるためです。

そしてWEBデザイナーもコード入力が出来ると有利、という人もいますが
それも絶対というわけではありません。

色々な職業の人が集まって1つの仕事をするのが普通なのです。
それぞれの仕事で必要とされるスキルは当然違っています、

だから「自分がやりたいこと」をしっかりと見極めて、それを仕事にすることが
一番のおすすめです!

今から転職を考えている人の参考になればいいのですが。

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